体外受精・顕微授精|北くまもと井上産婦人科医院 リプロダクション部門|熊本市北区にある不妊治療専門外来
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体外受精・顕微授精

体外受精・顕微授精|北くまもと井上産婦人科医院 リプロダクション部門|熊本市北区にある不妊治療専門外来

体外受精とは

卵巣から卵子を取り出し、精子と受精させます。その後、培養液の中で大切に育て、育った受精卵を子宮の内に戻して妊娠を試みます。

体外受精の流れ

体外受精の流れ

まず自然の排卵は卵子が1個のみ発育し排卵しますが、体外受精の場合はそれでは効率が悪くなります。そのため、内服薬や注射にて①卵巣刺激を行い、卵胞を複数個発育させます。その後、卵を成熟させ卵巣から卵子を採取する②採卵を行います。採卵後、精子と③受精させ、着床直前まで④培養します。その後、着床直前の胚を子宮内に戻す⑤胚移植を行い、内服薬や腟に入れる薬剤で高温期をサポートします(⑥黄体補充)。最後は胚移植後7−10日ほどで妊娠しているか採血で⑦判定します。残った胚は⑧凍結し次回の妊娠に備えます。

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排卵誘発剤による卵巣刺激(一例)

排卵誘発剤による卵巣刺激(一例)

当院では、まず卵巣機能の良し悪しを判断します。その後ご夫婦の希望と卵巣機能を勘案し、最良と考えられる刺激方法を提案いたします。月経3日目に診察に来院していただき、採血・診察を行い問題なければ刺激開始となります。卵巣機能により異なりますが、内服薬やFSH/HMG注射を連日もしくは隔日投与します。月経7-9日目に経腟超音波検査と採血による卵巣ホルモン測定を行い、卵巣の反応性やホルモン値に合わせFSH/HMG注射の量や回数を増やす場合があります。卵胞の直径が18mmを超え、ホルモン値も適当な場合、GnRHa(ブセレキュア)という点鼻薬を鼻腔に噴霧、またはhCG5000~10000単位を筋肉注射して卵子を成熟させます。採卵はその約34~36時間後に行います。

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採卵術

採卵術

経腟超音波で卵巣を観察しながら採卵針で卵胞を穿刺して卵子を採取します。採卵は無麻酔または麻酔を併用し、5~10分程度で終了します。卵子の状態が不良な場合や卵子が未成熟な場合などは卵胞を穿刺しても卵子が得られないことがあります。また、採卵時すでに排卵が終了し、採卵できないこともあります。採卵終了後、安静室で休んでいただき、出血等異常がないことを確認後帰宅していただきます。

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精液の採取

精液の採取

卵子が採れましたら採精室で精液を採取していただきます。院内で精液の採取ができない場合は、自宅で採取して持ち込むことも可能です。採卵日が決定した際に医師にご相談ください。禁欲期間は2~4日程度が望ましいと考えられています。精液の所見によっては、良好運動精子の数が不十分なことがあり、この場合、ご夫婦の了解のもとに顕微授精を行うことがあります。

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受精(媒精)、胚培養

受精(媒精)、胚培養

体外受精では、卵子に精子をふりかけることによって受精させます。採卵日の翌朝、受精の有無を確認します。精子が少ない方は顕微授精を行うこともあります。受精卵は通常2~7日間、恒温器の中で厳重な管理のもとに培養します。培養の途中で受精卵の発育が停止し、予定された移植ができない場合もあります。

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胚移植

胚移植

胚移植は、正常に受精を確認し発育した受精卵を超音波断層法で観察しながら、カテーテルを用いて子宮内に移植します。新鮮胚移植は採卵後2日目から5日目のものとし、胚の状態を見て戻す胚を決めていきます。胚移植は数分で終了し、痛みはほとんどありません。数分間の安静後、帰宅していただきます。移植後は、黄体ホルモン剤を内服します(黄体ホルモン剤の腟坐薬を使うこともあります)。胚移植後に余剰の胚があればご夫婦の同意のもとで余剰胚を凍結保存することができます。妊娠判定は胚移植後12日目(胚盤胞移植のときは7日目)に行います。

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