2025/04/03
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熊本市北区の不妊治療専門外来【北くまもと井上産婦人科医院 リプロダクション部門】では、初めての方でも安心してご相談いただけるよう、丁寧な診療を心がけています。 初診では、子宮や卵巣の状態、健康状態、感染症の有無などを詳しく検査し、妊娠歴や病歴などについてもお話を伺います。 パートナーの方とご一緒でなくても構いません。 患者様一人ひとりの状況に合わせた検査と治療計画をご提案し、妊娠に向けてしっかりとサポートいたします。 不安なことや疑問など、どんなことでもお気軽にご相談ください。
2025/03/14
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熊本市北区の北くまもと井上産婦人科医院 リプロダクション部門は、不妊治療専門クリニックとして、高度な技術と知識に基づいた医療を提供しています。 また、日本医学会の認証を受けた医療機関として、NIPT(新型出生前診断)にも対応しています。 NIPTは、妊娠初期に母体の血液を採取するだけで、胎児の染色体異常の可能性を調べる検査です。 当院では、「NIPT等の出生前検査に関する情報提供及び施設(医療機関・検査分析機関)認証の指針」に沿って、検査を実施いたしますので、安心して検査を受けていただけます。 私達は不妊治療から出生前診断まで、妊娠・出産に関する様々なニーズに対応いたします。
2025/03/03
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熊本市北区の不妊治療専門外来クリニック「北くまもと井上産婦人科医院 リプロダクション部門」です。 「仕事が終わってからクリニックに行きたいけど、間に合うかしら…」 そんな患者様の声にお応えし、当院は水曜・金曜日は19時まで診療を行っています。 お仕事帰りに、お気軽にお立ち寄りください。 混雑時でなければ、来院からお会計まで30分程度で完了します。(※採血がある場合は1時間程度かかります。) 不妊治療は、身体的にも精神的にも負担がかかるものです。 当院の医師・スタッフ一同、患者様をサポートし、最良の結果を出せるよう、精一杯努力いたしますので、どうぞご安心ください。
2025/02/19
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熊本市北区にある北くまもと井上産婦人科医院 リプロダクション部門は、不妊治療専門外来として、一人ひとりに寄り添った診療を提供しています。 初めて受診される方には、子宮や卵巣の状態、体の健康状態、感染症の有無を丁寧にチェックします。 必ずしもパートナーと一緒に来院する必要はありません。 また、妊娠経験の有無や妊娠しない期間、過去の病歴についてもお話を伺い、年齢や不妊の原因に応じて、カップルごとのオーダーメイド治療を提案します。 不安なことがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。
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医療コラム

一方の卵巣を摘出するともう片方の卵巣のFSHの反応性が変化するか|北くまもと井上産婦人科医院 リプロダクション部門|熊本市北区にある不妊治療専門外来

一方の卵巣を摘出するともう片方の卵巣のFSHの反応性が変化するか

片側卵巣切除術が FSH に対する卵胞の反応性が変化するか検討した報告をご紹介いたします。

Human Reproduction, Volume 38, Issue 6, June 2023, Pages 1168–1182,

 手術により片方の卵巣が無くなると卵子の半分が急になくなることとなります。そのため、AMHは低下します。抗ミュラー管ホルモン(AMH)レベルは、AMHレベルが高い群と比較し、AMHレベルが低い群と比較するとゆっくり低下するとKatらにより報告されている。閉経時期に関しては、変わらないか少し早くなる程度です。

 採卵数は、片方の卵巣摘出した場合は減少しますが、性腺刺激ホルモンに対する卵巣の感受性が低下している可能性も示唆されています。そのためこの報告は、片側卵巣切除術が FSH に対する胞状卵胞の反応性が変化するか検討しています。

両方の卵巣で、直径 3 ~ 9 mm のすべての卵胞数 (AFC) と、直径 16 ~ 22 mm の卵胞数 (排卵前卵胞数、PFC) をトリガー日に測定しました。

卵巣の反応性をみるため下記の計算方法があります。

FORT : トリガー日の PFC/ 月経3 日目の AFC× 100  
Alviggiらの卵胞対卵母細胞指数(FOI):採卵数/AFC×100
Liらの卵巣感受性指数 (OSI):採卵数 /FSH の総用量× 1000

こちらの計算方法で一方の卵巣を摘出した群と手術していない群の卵巣の反応性を比較しています。

 344人(単一卵巣群:n = 86、両側卵巣群:n = 258)を対象とました。

AMHや刺激前の胞状卵胞数は片側卵巣群よりも両側卵巣群のほうが良い結果でした。また、トリガー日の卵胞数(PFC)や採卵数は両側卵巣群の方が多い結果でした。しかし、卵巣の反応性をみる指標のFORTでは有意差をみられませんでした。また、FSH に対する卵巣感受性を表すFOIやOSIは、両群間に差はありませんでした。

 AMHとベースラインAFCを調整後の分析では、片側卵巣摘出術後のトリガー日のPFCが高く、FORT比が高いことが明らかになりました。これは、卵巣が1つ残っている女性の卵巣機能を最適化するための適応メカニズムである可能性があります。実際、片側卵巣の女性は、通常女性と比較して、全体的に産生する卵母細胞の数が少ないにもかかわらず、体外受精の結果は同等のままであり、生殖能力が損なわれていない可能性をKhanらは報告しています。

 メカニズムは解明されていませんが、著者は片側卵巣摘出術後の残りの卵巣内の小さな胞状卵胞の顆粒膜細胞上の FSH 受容体の密度がより高くなっているのではないかと考えていました。

 この研究は、外因性FSHに対する胞状卵胞の反応性が、両側卵巣のある女性の反応性と比較して、片側卵巣摘出術を受けた女性において増加している可能性を提示しました。